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04.10   comment (0)
「隼人が絶対言わないこと」

とある、晴れた春の日。桜の花弁が舞散る並盛中学の屋上でそれは行われようとしていた。
「それ」というのは後程説明が入るのだが、俺はそんなことよりこの春特有の花粉が憎くてたまらなかった。
全校生徒の意識が昼飯に向いているであろうこの時間に、俺の意識は花粉に向いていた。くしゃみ鼻水涙が止まらない。花粉、死ねば良い。
そんな状態の俺にとって「それ」はどうでもよいことであったが、何だかよくわからないノリで「それ」行われようとしている。

「第3回!!獄寺が絶対言わないことを言い合いゲーム!!」

なんて、馬鹿らしいゲームだ、と俺は我が師匠リボーンを見つめたのであった。
見つめたところでゴーイングマイウェイを貫く彼は俺の視線に気付いていようがお構い無く事を進めているようだ。
しかし、3回とは。前の2回はいつ行われたんだ。

「小僧、それどんなゲームなのな??」

この時期ティッシュを手放せない俺にとって羨ましい事この上ないほどの花粉許容域が広い山本が、リボーンの前であぐらをかきながら昼飯を食べている。
今日の山本は少し元気が無い。それというのも、恋人の獄寺君が休みだからに相違ない。朝から何度もメールを送る姿を目撃している。なんて甲斐甲斐しいんだと感動するも、彼が数分置きに送るメールに返事が無いことを考えると、獄寺君は自宅で爆睡中に違い無い。メール受信数に驚きを通り越し怒る姿が容易に想像付くが、別にそれを山本に言おうとは思わない。
彼らの恋愛事情に首を突っ込むこと程被害を被る事はないのだ。

「ゲームのルールは簡単だぞ。獄寺が普段言わなそうなことを言い合うだけだ。同意意見が多い奴が勝ちだぞ」

なかなかくだらないゲームである。しかし、山本にとってはそうではないらしい。

「なるほど。そういうルールな」

本気になった時に見せるような目を見せ、絶対負けらんねぇ!!と気合いを見せていた。
獄寺君の事となると勝たずにはいられない性分なのだ。
リボーンは長々とこのゲームの歴史を語っていた。ゲームを始める前からすでに飽きている状態の俺。聞いていたことは1回目はシャマル、ビアンキと、2回目はディーノさんと行ったという話だけであった。
山本はというと、その名を聞いてこの勝負に一層熱が入っているようだった。

「…負けらんねぇな」

手に持った時雨金時が竹刀から刀に変わっていた。
山本、危ないから刀は置いてくれないか。



続かない。
このあと、紙に皆で言わないことを書きあったら全員が「山本愛してる」って書いて武がマジへこみするっていう。
武自身も書くんだけど、他の人も書くことで更にショックを受けるんだよ。
何が書きたかったって淡々と語るツナが書きたかったんです。
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